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Autodesk Fusion の部品表(BOM)機能は、設計部門と後工程における設計データ利用者が製品の構成情報を共有できるようにします。このツールの使い方について説明します。
Autodesk Fusion の部品表(BOM)機能の概要
この機能では設計に基づいて BOM データが表示されるため、モデルに設計変更が入ると BOM も同様に更新されます。Fusion の BOM 機能は、従来は図面内でアセンブリの一覧表として表示することができていましたが、[デザイン]作業スペース内(設計環境内)で利用できるようになりました。またこの機能では、Fusion のライセンスを所有していないが職務として製品構成情報が必要な他の部門の作業者や管理者向けには、Web ブラウザ上で表示することもできます。
部品表(BOM)とは

BOM は製品を構成するアイテムのリストであり、部品番号、数量、部品の説明、ライフサイクル ステータスなどの詳細が含まれます。企業は、調達や製造などの準備として、製品を構成するコンポーネントの書類化、進捗管理、確認などのために、定期的に BOM の管理を行います。企業内におけるさまざまな部門や外部協力会社が、製品のライフサイクルに役立つデータの元として製品の BOM を参照しています。一元化された BOM を関係者間で共有することで、一貫した製品データに対して、必要に応じてリアルタイムにアクセスできます。
Fusion BOM を使用する
BOM 機能には、[デザイン]作業スペースの[アセンブリ]タブからアクセスできます(コマンド名称は[部品表]です)。[部品表]を開くと、表示可能なプロパティがすべて表示され、不要なプロパティを非表示にするなどして必要な情報のみが表示されるようにカスタマイズできます。アセンブリ構造に階層がある場合には、各階層を個別に展開表示するかどうかを選択することができます。

アセンブリが非常に複雑になると、モデルや部品リストからコンポーネントを相互参照することが困難になる場合があります。この問題を軽減するために、部品表機能では、3D モデル上でコンポーネントをクリックすると、部品表内の該当のコンポーネントがハイライト表示されるので、探したいアイテムを簡単に見つけることができます。さらにこの逆も可能で、部品表からコンポーネントを選択すると、該当する 3D モデルがハイライト表示され、どこにあるのかを見つけることができます。この作業をサポートするために、部品表は明示的に閉じる操作をしない限り、画面上で開いた状態が維持されます。
リリース済みの BOM
お客様が Manage Extension を使用している場合、アイテムの割り当て、クイック リリース、変更指示ワークフローによるリリース、といった機能が部品表でサポートされます。BOM 内でコンポーネントを選択すると、それらのアイテム番号を生成したり、変更指示に追加したりできます。リリースされた BOM には、BOM パネルの上部にあるドロップ リストからアクセスできます。Manage Extension の詳細については、こちらを参照してください。

履歴 BOM
設計者にとって、時間の経過とともに製品の何が変更されたのかを確認したり、顧客をサポートするために古い設計や BOM にアクセスしたりすることは珍しくありません。このような状況に対応できるように、部品表の変更履歴も設計とともに保存されます(つまり、部品表の古いバージョンにアクセスできます)。また、Manage Extension のユーザー向けに BOM リビジョンの「リリース時」のビューをサポートする BOM 機能も備えています。

BOM コンテンツを共有する
部品表は、製品情報を部門間で共有するために重要なものです。同僚が部品表に簡単にアクセスできるように、[部品表]パネル内のリンクのコピー機能を利用できます。この機能では、URL を生成し、それをクリップボードにコピーして、電子メール、Microsoft Teams、Slack など、普段お使いのコラボレーション ツールを使用して同僚と共有できます。
情報を受け取った方が Fusion Team を使用できる場合は、Web アクセスによって部品表を閲覧したり、権限によっては修正することもできるほか、作業中またはリリース済みの BOM 設定や設計バージョンなど、リンクの生成に使用された正確な設定を確認できます。

Fusion BOM コンテンツの書き出し
BOM に追加の変更を加える必要がある場合、または他のビジネス システムとのデータ交換が必要な場合は、部品表を CSV または XLSX 形式で書き出すことができます。結果のファイル出力には、BOM のタイプ(作業中またはリリース済み)と BOM 情報が処理された日付/時刻のレコードが含まれます。

Fusion の部品表を活用するには
Autodesk Fusion の部品表機能を使い始めたら、Fusion フォーラムにアクセスして、ご意見や使用した感想をお気軽にコミュニティと共有してください。
部品表機能の使用方法の詳細については、ヘルプ ドキュメントを参照してください。