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繰り返し行われる設計や製造の作業プロセスを、Autodesk Fusion 内で構築、実行、共有、再利用できる視覚的なワークフローとして構築できます。
これまで Fusion でプログラミングしてきた製造ジョブを思い返してみてください。
セットアップの作成、加工形状の選択、工具や加工工程を選択して、ツールパスの生成を行う。こうした作業を次の部品でも同じように繰り返したことが、何度あるでしょうか。
Fusion でNC ツールパスを作成する際に難しいのは、どのボタンをクリックすべきか、ではありません。どの手順を、どのような順序で実行し、その過程でどのような判断を下すべきかを理解することです。
多くの企業において、そうした知識は依然として経験豊富な設計者やプログラマーの頭の中にしか存在していないことが少なくありません。
システム モデラーは、その知識を、チームで再利用できる自動化の仕組みとして実現できます。
2026 年 10 月の Fusion のアップデートで提供されるシステム モデラーは、視覚的なワークフロー自動化機能を Fusion に直接搭載します。
目に見える自動化
システム モデラーにより、コードを記述する代わりに、キャンバス上のノードを接続することで自動化を構築できます。
各ノードは Fusion 内で 1 つの操作を実行します。ノードを接続することで、実行する内容と、その順序、そして各ステップ間でデータがどのように移動するかを示すグラフを作成できます。
- アセンブリ内のコンポーネントを検索し、展開図(フラット パターン)を作成してエクスポートし、無駄が出ないように板材上に配置したい場合は? ワークフローを一度作成すれば、必要なときにいつでも実行できます。
- 形状を認識し、適切なツールを選択し、加工セットアップを作成し、加工工程を生成したい場合は? それもグラフにできます。

システム モデラーは、[設計] と[製造] のワークスペースに追加された [自動化] タブに用意されています。
ライブラリには、利用可能な構成要素が用意されています。それらをキャンバス上で接続してワークフローを構築します。ノードを選択すると、[詳細] パネルで設定や実行結果を確認できます。

ワークフローは視覚的に表現されるため、その動作を理解するためにスクリプトを読み解く必要はありません。自動化のワークフローそのものがドキュメントになります。
自動化するのはコマンドだけでなくワークフローそのもの
ここで、システム モデラーがその威力を発揮します。
自動化が 1 回のクリックを 1 つのノードに置き換えるものであれば、それほど有用ではありません。真の価値は、多くのステップを結びつけて、繰り返し可能なエンジニアリング プロセスを構築できることにあります。
機械加工を例に挙げてみましょう。
ここでは、製造対象のボディを特定し、フライス加工のセットアップを作成し、ツール ライブラリから適切なフェイスミルを選択して面加工を作成し、ツールパスを生成できるグラフを作成しました。
使用する工具はあらかじめ選ばれているわけではありません。このグラフは、直径、刃数、刃長、工具名などの条件を用いて工具ライブラリ内を検索し、次の処理へ進めることができます。
Fusion の形状認識機能は、部品にある穴を識別できます。グラフは、その結果をフィルタリングして座ぐり穴を見つけ出し、一致する面を抽出して、それらに追加の加工を実行できます。
1つのグラフ。複数の判断。繰り返し実行できるワークフロー。
用途は製造に限定されません。システム モデラーのグラフは、アセンブリ内のすべての板金部品を検索し、そのフラット パターンを作成してエクスポートし、新しい Fusion の設計データに取り込んで、シート上に配置することも可能です。
その結果は Fusion のネイティブなフィーチャとして作成され、パラメトリック タイムラインに表示されます。
システム モデラーを支える考え方:
プロセスを一度定義すれば、それを次の作業で再利用できます。
一度構築すれば、どこでも再利用可能
エンジニアリング ワークフローでは、同一のロジックが繰り返し使用されることが多く、システム モデラーは、そのために設計されています。グラフの一部が有用な処理を行っているなら、それを繰り返し再構築する必要はありません。そのセクションをサブグラフとして抽出し、他のワークフロー内で単一のノードとして再利用できます。これは、独自の構成要素を作成するようなものです。
ツールの選択や面加工の作成、形状の特定、積層造形に向けた部品の準備などを行う、信頼性の高い処理手順がある場合は、そのロジックを一度構築することで、必要な場所で使用できます。グラフ全体を他のグラフ内で再利用することも可能で、単純な自動化処理が、より高度なワークフローの構成要素となります。
システム モデラーには、実際のエンジニアリング プロセスに必要な、以下のような処理も含まれています。
- For-Each ループ(リスト内の各要素に対する繰り返し処理)と While ループ(指定した条件が満たされている間の繰り返し処理)
- 条件に応じた処理の実行
- リストのフィルタリングと操作
- 再利用可能なサブグラフ
- 入出力するデータの種類の指定
つまり、ワークフローは単に固定されたコマンドのシーケンスを再生するのではなく、現在取り組んでいる設計に応じて柔軟に対応できるようになります。
チームの作業方法を共有する
再利用機能は、個人レベルを超えて活用することで、さらに大きな効果を発揮します。システム モデラーでは、ノードとグラフはパッケージとして管理されます。
最初のリリースには、以下のパッケージが含まれています。
- ベース – 数学、論理、リスト操作などの一般的な関数
- システム – ドキュメントやワークスペースを含む、Fusionの操作
- デザイン – 設計および形状に関するワークフロー
- 製造 – セットアップ、工具、NC プログラムを含む製造ワークフロー
これらのパッケージには、作業の開始に役立つノードやサンプルのグラフが含まれています。
独自のワークフローは、ユーザーが作成したパッケージ内に格納されます。これらのパッケージをエクスポートして共有することで、チームは独自の自動化ライブラリを構築できます。
経験豊富なエンジニアは、実績のあるプロセスを一度記録するだけで、それを必要とする全員が利用できるようにします。
同じワークフローを何度も説明したり、同じスクリプトの複数のコピーを管理したりする代わりに、ワークフローそのものを共有できるのです。
何が起きたのかを把握する
自動化の作成を容易にすることが、ブラックボックス化を意味するわけではありません。グラフが実行されると、システム モデラーは各ステップで何が起こったのかを表示します。ノード間で流れる値や実行時間、期待通りに動作しない場合の診断情報などが確認できます。
また、必要な入力の妥当性が実行前に検証されるため、不完全なワークフローを実行前に検出できます。エンジニアリングの自動化は、実行可能であるだけでなく理解しやすいものでなければならないため、これは重要な点です。
開発者である必要はありません
Fusion は長年、API を通じて強力な自動化をサポートしてきました。これらの API を使用するには、従来は Pythonや C++、その他の開発環境の知識が必要でした。システム モデラーは、設計者や製造エンジニア、その他の Fusion ユーザーに新たなアプローチを提供します。
エンジニアリング プロセスを理解できれば、それを自動化に組み込むことができます。
既存のサンプルから始め、いくつかのノードを変更して、その結果を確認することもできます。あるいは、日常的に行っている作業を中心に、小さなワークフローを構築することも可能です。開発者は機能を拡張し、より高度な構成要素を作成できますが、作成した自動化機能を利用するために、チーム全員が開発者になる必要はありません。
これはまだ始まりに過ぎません
最初のリリースは、最も即効性が見込まれるワークフローに焦点を当てたものです。製造のコンテンツはフライス加工を中心として充実しており、旋盤加工や積層造形のワークフローの初期機能も備えています。設計コンテンツは、主にパラメトリック ソリッド モデリングに重点を置いています。ただし、システム モデラーは今後の拡張を前提に構築されています。
Autodesk ライブラリ プラットフォーム上に構築されているため、新しいノードやパッケージ、ワークフローのサンプルを提供できます。また、単一のオートデスク製品にとどまらないワークフローの検討も進めています。
Autodesk University 2026 では、Inventor を連携クライアントとして紹介し、グラフを通じた Fusion とInventor の作業連携を実演しました。
最初に何を自動化しますか?
多くの組織には、一部の担当者が熟知しているプロセスがあるでしょう。
それは例えば、製造に向けた類似部品の準備や、確立されたルールに基づくセットアップの作成、板金部品の整理、形状の特定、規格の適用、積層造形用のビルドの準備、ある工程から次の工程への情報の引き継ぎなどです。
これらは自動化を始めるのに適した領域です。いくつかのノードを作成し、実行してみてください。有用性が確認できた部分を再利用可能なサブグラフに変換し、そこからさらに拡張していきましょう。
Fusion Manufacturing Extension のライセンスをお持ちの方は、Fusion の 2026 年 10 月のリリースで、Autodesk システム モデラーが利用可能になりました。
[デザイン] および [製造] ワークスペースの [自動化] タブからアクセスできます。
皆様がどのような自動化を実現し、どの作業を手作業で行わずに済むようにするのか、楽しみにしています。
ドキュメント、サンプル、フィードバック、サポートについては、Autodesk システム モデラーのドキュメントをご覧ください。