UNHCRのサイト アーキテクトがテクノロジーを活用してバングラデシュのロヒンギャ難民を救済

バングラデシュのコックバザールにほど近い難民キャンプへ、ロヒンギャが大量に流入。テクノロジーが配置計画や、困難な地形や洪水のリスクへの対応にどう活用されているのかをビデオで紹介しています。

Autodesk Video

2018年10月10日

 

ロヒンギャ難民がバングラデシュへ大量に流入する中、より安全なシェルターを迅速に提供すべく、UNHCR (国連難民高等弁務官事務所) が懸命な努力を続けている。このビデオではサイト アーキテクトのフォービー・グッドウィン氏が、提供された土地をテクノロジーにより最大限に活用する様子を紹介。うねりの強い土地のナビゲーションから絶滅危惧種に指定されたゾウの移動経路まで、グッドウィン氏が直面するチャレンジは多岐にわたる。そうした問題全てへの対処にソフトウェアが活用されている。

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自国外に逃れている人の数は、世界で約6,500万人に上ります。そのうち2,000万人が難民です。いま、私たちはバングラデシュのロヒンギャ難民キャンプにいます。ここに60万人を超えるロヒンギャの人々が住んでいます。

人口60万人の都市を半年で作ることが想像できるでしょうか。私たちは危機的な状況にあります。

私は建築家としてシェルター設計や配置計画に助言を行ない、シェルターや救急用トイレの場所、道路や歩道、橋や出入り口などを細かく配置しています。都市計画を実践しているのです。

ロヒンギャはイスラム教徒なので、その習慣の理解に努めることは非常に重要です。例えばトイレはメッカに向いていないことが非常に重要で、そうでなければ使われません。

配置計画や敷地開発では多種多様なチャレンジが存在しています。難民キャンプの拡張に割り当てられた土地はうねりが強く、洪水の多発地域で、傾斜地には地滑りのリスクがあります。安定させ、インフラの開発を行い、住居やビルを建てるのは大変な作業です。昨年は流入者が多く、キャンプもすごい勢いで拡大して、シェルターが作られる場所をコントロールできなかったので、各世帯が非常に危険なエリアから より安全で安定した高地へと移住するための援助を行う必要がありました。

超過密な状態であることのリスクに加えて、割り当てられた土地にも制限があるため、今後のモンスーンによる被害をとても心配しています。地滑りや洪水のリスクにさらされている世帯の数は非常に多くなっています。その準備に全力を注いでいるところです。

ソフトウェアを利用して、キャンプのある場所で地滑りや大洪水が起こった場合のインパクトをモデリングしています。土地のうねりが強く平らな部分がないため、政府から重機を持ち込んで盛土・切土や掘割などを行う許可を得て、より平坦で安全な土地を生み出すことができました。テクノロジーを活用できれなければ ずっと長い時間が必要だったでしょう。

コックスバザール南側の保護区に隣接するこの地域は、アジアゾウの絶滅危惧種の居住区でもあり、その個体数は300 頭未満です、彼らの移動経路はキャンプを横切っています。ゾウの経路のCADファイルを手に入れてみると、移動には毎年同じ道が通われていました。その経路を配置計画の上に重ねられたのは非常に便利でした。リスクの高い地域を正確に理解できましたからね。

UNHCRの協力が得られているのは、とても有り難いことです。テクノロジーへのアクセスとツールの活用が可能になったことで、飛躍的な進歩がもたらされていると心から感じています。素晴らしい支援ツールになっていると思います。プロフェッショナルで明確な計画や技術図面、集計表、分析やマッピングなどを生成することで、シェルターや配置計画そのものの重要性を提示できています。

人道の危機において 建築家や設計者には果たすべき役割があります。シェルターは保護のための有形かつ物理的で中核をなす構成要素です。そのシェルターは無から生まれるわけではありません。デザインと、それを支える配置計画を生み出せる能力とスキルを持った人たちが必要なのです

貢献できた後に皆の喜びと幸福、安堵の表情を見るのが最高の報いになると思っています。

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