リモートワークを行う設計事務所が生み出すクライアントと従業員の健康的な空間
長時間労働や柔軟性に欠けるスケジュール、ワークライフバランスの極端な欠如など、建築分野は長い間、女性にとって居心地の悪い職場だと考えられてきた。
圧倒的に女性の多い建築事務所 FORA は、業界標準の上を行くことを目指している。オフィスはフルリモートで、社員は自身や家族に最適な仕事のリズムを見つけることができる。それによりFORA所属の建築家は、住人にとって健康的で、パワーを与えるものであり、回復を促すような多世帯向けアフォーダブル住宅を生み出す仕事を、より良好にこなせるようになるのだ。FORA プレジデントのリア・バイヤー氏も、「私がチームの暮らしをサポートしようと努めているのは、それにより建築を通じて他の人たちの暮らしをサポートし、向上させられるからです」と語っている。このForaの詳細を、ビデオで紹介しよう。
[ビデオ字幕]
レア・ベイヤー氏 (President, FORA): 建築と、それに携わることの魅力は、人々の生活を向上させられることです。それが、私たちが建築で行っていることであり、それこそが私の仕事でもあります。チームの暮らしのサポートに務めるのは、それが建築を通じて他の人たちの暮らしをサポートし、向上させられるからです
ヴィクトリア・ヴィア氏 (Designer, Technology Lead, FORA): 弊社は女性メインの完全なバーチャルオフィスで、主に多世帯向けアフォーダブル住宅を手掛けています。多様な経験や背景、独自の視点を持ってアフォーダブル住宅の問題に取り組む人たちと一緒に仕事できるのは、素晴らしい経験です。
サラ・ヴァッカーロ氏 (Principal, FORA): 私たちのミッションは、さまざまな角度から創造的に目的意識を持って住宅問題に取り組むことです。ターゲットは多世帯向けのアフォーダブル住宅で、低所得層の家庭に新しい高密度住宅を提供します。
デニス・フォーブス氏 (Architect, FORA): 多くの人々の暮らしを向上させるための取り組みを目にするのは嬉しいことです。アフォーダブル住宅は素晴らしい取り組みです。この仕事に携わることは喜びであり、地球や世界を向上させる優れた取り組みだと感じています。
ヴァッカーロ氏: 私が強い関心を持つのは、居住者がアフォーダブル住宅を出た後、住宅の一部を購入して資産を形成し、その後住宅の完全所有を目指せるよう、共有物件の住宅所有権をどう生み出すかという点です。
ヴィア氏: テクノロジーは、さまざまなスキルに対応する必要があります。建築家やデザイナーには、美しいレンダリングや図面を作成する能力が必要です。またエネルギーモデルを走らせたり、非常に多くのデータを扱う作業も必要です。チームにとって、クラウドは非常に重要です。社内の連携ができ、チーム全員がいつでも全ファイルにアクセスできるようにしたいのです。
ベイヤー氏: 立ち上げからリモートだった弊社にとって、テクノロジーは当初からビジネスの基礎であり、バックボーンでした。テクノロジーはビジネスの一部ではなくビジネスをうまく進めるためのものですから、適切なプラットフォームがあれば、より優れた建築が可能になります。それによって、さらにクリエイティブになる余裕も生まれます。テクノロジーは不変ではなく、常に変化しています。それはエキサイティングでもあります。その進化によって、より業務をうまく行えるようになるからです。
フォーブス氏: 私はキャリアの中で、ほとんどの女性が、ある時期になると出産のため退社するのを目にしてきました。入社してキャリアを築き始めても、ビジネスに慣れたところで去って行ってしまいます。このリモート勤務、つまりバーチャルな世界では、女性は自宅で子供と一緒に過ごすことができます。
ヴァッカーロ氏: エネルギーに溢れた素晴らしい女性たちと仕事をしてきました。非常に効率的で、自分の仕事に自信を持つ人たちですが、仕事以外の優先事項があります。そのためオフィスでは時間の制約が強要されてしまいます。
ヴィア氏: 私と夫はロッククライミングに熱中しています。NYにいたころは旅に出て、いろいろなエリアを見て、クライミングに適した気候を追いかけたいと考えていました。3年前からリモートワークを真剣に考え始めて、それを後悔したことはありません。
フォーブス氏: 私は夜に仕事をします。夕食を済ませてから、8時間勤務の残りを片付けます。締め切りや必要に応じて週末に働くこともあります。こうした柔軟性は、好きなことができるので素晴らしいことだと思います。
ヴァッカーロ氏: フルリモートで働くことになるとは想像していませんでした。少しルール違反をしていると感じることもあります。考え事をしたり 好きなことをしたりもできますから。でもそれがパワーを与えてくれますし、望む人生を送れているのだと感じさせてくれます。
ヴィア氏: 自分の仕事も、チームメイトや会社も大好きですが、人生にはそれ以外にも重要なことがあります。仕事以外にもやることがあるからこそ、仕事のパフォーマンスも上がるのだと思います。
ベイヤー氏: 人生は短く、確実なものは何もありません。明日があるかどうかも分かりません。最近の出来事を考えてみても、多くの人が重要だと考えるのは、「毎日を精一杯生きる」ということでしょう。
ヴァッカーロ氏: 家は癒しの場所であり、前向きに、かつ生産的な方法で社会に復帰する重要な要素です。それはコミュニティを形成し、その回復プロセスを生み出すのに役立つ場でもあります。