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『Legends of the Round Table』プレイヤーを没入させる 13 世紀の世界観を Maya Creative で再現した Artifice Studio

Autodesk Media & Entertainment

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画像提供:Artifice Studio 社

Legends of the Round Table 予告編動画(提供:Artifice Studio)

複雑で洗練された 13 世紀アートへの敬意

インディー ゲーム スタジオの Artifice は現在、独自のコンセプトで常識を打ち破ろうとしている。モントリオールに拠点を置く同スタジオのデビュー作は、幻想的な 19 世紀のカナダのフランス語圏地域を舞台とした『Sang-Froid: Tales of Werwolves』。これが大反響を呼んだ。2012 年に公開され、販売数 60 万本以上を記録したこのゲームは、共同創設者である Yan Pepin 氏曰く「台所で作業する 5 人の男たち」によって制作された。 

Artifice は現在、最新作『Legends of the Round Table』のリリースに向けて準備を進めている。中世のアートと音楽が細部にわたって忠実に再現されたアーサー王伝説の世界にプレイヤーを誘う、没入型 RPG だ。15 人の Artifice チームは、この意欲溢れるゲーム制作においてオートデスクの Maya Creative がアートワークに最適なソリューションと考えた。Maya Creative には 3D モデリング、アニメーション、レンダリングのツールセットが含まれるほか、従量課金制のプランもある。スタジオの制作プロセスと予算にぴったりだった。 

予告編動画(YouTube)はこちら

複雑で洗練された 13 世紀アートへの敬意

「私たちは少人数のチームなので、誰もがいくつもの役割をこなす必要があります」と、Pepin 氏は言う。「ある日はレベルをデザインし、次の日は C# のバグを修正し、別の日は新しいキャラクターをモデリングしたり、アニメーションを修正したり、という具合です。そのような状況なので、Maya Creative が本当に役立ちました。必要に応じて支払えばよいプランもあります。常に使用する必要があったとしても、このように柔軟なオプションがあれば、より手頃な価格で利用できるため、小規模な組織にとっては助かります。さらに Maya Creative は、ゲーム開発に必要なあらゆる機能を備えています」 

Pepin 氏は、アーサー王伝説の「どこまでが歴史でどこからフィクションかがわからない」ところに、ずっと魅了されてきたと話す。これまでにも数多くの映画、テレビ番組、ゲームが、この伝説をテーマに制作されてきた。そこからさらに一歩踏み込み、この時代の複雑で洗練されたアートをゲームに取り入れたいと Artifice は考えている。『Legends of the Round Table』のゲーム背景は、すべて羊皮紙に手描きで描かれたものをスキャンし、3D マッピングで作成した。その時代のアートと同様に、このゲームもカラフルだ。「中世のアートはわかりやすくて魅力的で、まるでおとぎ話のような世界です」と、Pepin 氏は言う。 

Artifice は Unity のゲーム エンジンを使用しており、これを Unity のエクスポート プラグインを介して Maya Creative と統合している。『Legends of the Round Table』では、すべてのモデリングとアニメーションを Maya Creative で直接行い、ディテールは Adobe Substance で処理した。イルミネーション アーティストがデザインを手描きし、そのスキャンデータを Pepin 氏とチームが受け取り、デジタルで上塗りする。次に、モデラーとテクスチャ アーティストがイメージを Adobe Substance に取り込み、3D の Maya Creative モデルでテクスチャを作成し、Unity でシェーダとして適用する。 

「すべてがペイント ストロークで描かれているところが、この作業の難しいところです。この見た目を実現するのは、技術的に困難です。私たちの試みが成功すれば、まるで 3D には見えないでしょう。人々はこれを手描きの 2D だと思うはずです」と Pepin 氏は言う。 

このゲームの場合、最終的なイメージを 2D で完成させることは不可能だったに違いない。馬に乗るシーンや、格闘シーンの激しいアクションなど、流動的なアニメーションが多くのシーンに必要だからだ。

画像提供:Artifice Studio

柔軟性、コントロール性、セーフティネットを備えた Maya Creative

Pepin 氏はいつも、3D ツールには Autodesk Maya を選んできた。Artifice を創設する以前、Electronic Arts で『アーミー オブ ツー』や『ザ・シンプソンズ』の制作に携わっていた頃からずっと使用している。ただし Artifice では複数の Maya ライセンスを購入するだけの経済的ゆとりがなかったため、最初は Maya LT に移行した。「(Maya LT は)私たちのようなスタジオ向けのソリューションでしたが、欠点がいくつかありました」 

「その後、Maya Creative がリリースされたときには、まさに夢が叶ったかのようでした。.ma や .mb ファイルにも対応し、参照を読み込むことができます。アセットをアウトソーシングする必要がある場合には非常に便利です。Maya が搭載するモデリング、アニメーション、レンダリングの全ツールセットを利用でき、継続的なアップデートにもすぐにアクセスできます」 

画像提供:Artifice Studio

同スタジオのチームの多くは毎日 Maya を開くわけではない。そのため、Maya Creative の従量課金制の柔軟な支払いシステムである Autodesk Flex を利用することで、制作プロセスと経済事情に最適なソリューションをもたらしたと、Pepin 氏は言う。

「Maya Creative は柔軟に利用できるだけでなく、さまざまな役割をこなす人々に最適なソフトウェアです。つまり、私たちにぴったりです」 

Artifice は、どのソフトウェアが小さなスタジオに適しているかを調査し始めたばかりの頃は、無償のツールを選びたいと考えたこともあったが、最終的には Maya Creative を採用した。その決め手の 1 つとなったのは、カスタマー サポートだ。無償ソフトウェアを使用する場合、何か問題が起きた場合に利用できるサポートはフォーラムのみとなる。

画像提供:Artifice Studio

「私は 2 週間ごとに給与を支払わなければならないので、問題が生じた場合はすぐに解決する必要があります。Maya Creative では、小規模なスタジオでもオートデスクが親切にサポートし、関係者全員にメリットがある方法で解決してくれます。実際、サポートは非常に重要な要素です」 

「Maya Creative をスタジオの制作ツール一式に加えて、本当によかったです。『Legends of the Round Table』では、このツールセットのおかげで、プレイヤーをタイムスリップさせるという真に没入型のインタラクティブ体験を限られた予算内で実現できました。このソリューションは、小規模なインディー スタジオに最適です」と Pepin 氏は言う。