"建物" に対する 13 件の結果
業界トーク / Virtual 2020
クイックスキャンによる歴史的建造物の保存活用にむけた試み ~カスタマーセントリックな設計を目指したRevitデータのVR等への展開
近代産業遺産は日本に4万5,000件存在するとされている。2019年には文化財保護法が改正になり、それらの産業遺産についても文化財の一分類として保存と活用が求められるようになった。つまり、建物のみならず、建物と共にある機械類や設備機器類などの動産も含めて、それらの歴史性を損なわずに保存し、かつ、安全性を担保しながら活用していくことが必要とされている。近代産業遺産の保存・活用は、簡単なプロジェクトではない。「例えば、歴史的建造物を文化遺産として登録するには、どう補修・修繕して、建物の安全性を担保するかを示す図面が必要である。それを作成するには、建物の状況を把握することが必須であるが、そのための調査には多くの費用と時間がかかる。とりわけ、産業遺産のような巨大な建築物の場合、各所の寸法を測るためには、足場を組むだけでも多大なコストがかかる。ゆえに、“現状把握”という、保存・活用の計画づくりや活用企画につながる初めの一歩を踏み出しにくいのが現状である。    私たちの研究は、産業遺産のデジタル測量(クイックスキャン)で取得した点群データからRevitで3Dモデルを生成し、それを産業遺産の保存・活用の計画策定に活かすというものである。プロジェクトチームでは、生成したBIMデータを設計者、自治体、地域住民などの関係者と共有する手法を研究した。我々が開発した測定技術は、建物の“クイックスキャン”を実現する仕組みである。レーザーによる非接触調査を可能にし、手作業では数日から数カ月かかる建物の測量を数時間から数日で完了させられるようになった。また、未公開建築物の公開を目的に、VR(仮想現実)技術の応用も着想した。レノボのVRゴーグル「Lenovo Mirage Solo」デバイスを用いることにより、クイックスキャンで取得した点群データと、画像測量のデータを組み合わせ、位置情報と画像情報をVR空間上で合成し、そのデータをBIMシステムに組み込むことにより、VR空間の中で設計が行えるようにした。 その結果、設計者は、自身の設計した空間を利用者に体験させながら、フィードバックをもらい、設計内容を修正していくことが可能になり、さらにはユーザーの必要性を空間的に把握しながらユーザークライアントと一緒に設計を行う、カスタマーセントリックな設計を効率化させることを実現した。
トレーニング デモ / Virtual 2021
Revitファミリ+プレゼンなどに活用できるレンダリング機能 を提供するRevitアドオン[Arch-LOG]の活用事例
プロジェクトを進めるためには多数のファミリが必要になり、その製作に多くの時間が使われていると思います。 また、作成するファミリの詳細度をあげると外観が実物に近くなる反面、プロジェクトデータを重くする要因にもなります。 Arch-LOGのRevitアドオンを使用することで、これらの問題を解決し、かつプロジェクトをスムーズに進めることができる機能を紹介します。 今回はサンプルモデルを使用してご説明いたします。サンプルモデルに家具や照明の配置、壁紙などのマテリアルを設定して、クラウドレンダリングする手順を学習します。 Arch-LOGのファミリは、シンプルな形状としているためデータサイズは小さく、プロジェクトデータのデータサイズ増加を最小限にします。 また、レンダリングしたデータはアドオンの機能により、高精細モデルをクラウド上でレンダリングするため、データサイズは小さいにも関わらず、ほぼ実際の質感の状態でリアルに再現することができます。 プロジェクトへの負荷を最小限にすることでモデリングをスムーズにしつつ、リアルなレンダリングイメージを提供することができるため、建築関係者でない方へも建物のイメージ共有を容易にすることができるメリットがあります。
業界トーク / Virtual 2020
BIMを活用した現場力と関係者間のコミュニケーションの融合(ROOFLAG賃貸住宅未来展示場)
“本物の良さを本物で伝えたい”という『ROOFLAG賃貸住宅未来展示場』の「発注者の熱い想い」は、CLT(Cross Laminated Timber)を用いた伝統的かつ未来を彷彿させる木造屋根の大空間のデザインに込められた。日本の都市部では、ほぼ初めてとなる大空間屋根構造にCLTが採用され、かつ特徴的格子デザインと防火性能の融合を図る必要性から、高い施工技術が求められる。当社では施工と技術部門一体で課題解決のフロントローディングをスタートさせた。特に①緻密なCLT仕口納まり、②CLTの組み立て手順と工期、③傾斜した三角形の屋根と外装システムとの納まり、④CLT組み立て施工手順とその精度、⑤CLT架構体の安全性、など施工上避けては通れない複合的課題解決は手探りからのスタートとなった。また工事を進める過程においては、関係者全員での「モノ決め」を進めるため、たとえ変更が発生した場合にも複雑な建物の状況を、わかりやすく「見える化」し合意形成を柔軟に進めることに重点となった。更に環境側面のリスクとして屋根の太陽熱透過材(ガラス)採用における空間温熱環境も課題となった。当社では総合的な技術解決のために、BIMをはじめとしたデジタルの力でオフサイト建設を進めた。
業界トーク / Virtual 2021
ワンモデルBIMの中のRevitMEPと設計段階のBIM活用ツールとしてのBIMZONE-Σ
大林組は、日本でBIMという言葉が広く知られる前から全社でBIMに取り組んでいます。会社方針としてのBIM一貫利用を実施し、ワンモデルBIMをその実現手段として展開しています。設備でのRevit(MEP)の取組は、RUG公開情報を参考に、自社にて、ファミリ、テンプレート等の利用環境整備を行いつつ、設計施工PJを中心として複数PJに適用し、各PJでの様々な課題を克服し、現在に至っています。 本クラスにおいては、前半で、ワンモデルBIMでのRevit(MEP)の役割と関係者間での情報流通について得た知見について説明を行います。 設備分野において、可視化による顧客との合意形成や干渉チェックなどによる整合性の確保だけではなく、情報の活用や作業の自動化、他システムとの連携など、デジタルデータ、データベースとしての活用が進んでいます。 2050年カーボンニュートラルへの挑戦、2030年の温室効果ガス排出量削減目標の表明など、最近のエネルギー情勢の変化を踏まえ、より環境性能が高くサスティナブルな建物の実現に向けて、設備設計者の役割はますます大きくなりつつあります。 一方で、働き方改革での時間外労働時間の上限規制が2024年度に建設業界にもかかってきます。いかにして生産性向上を図り、労働時間を縮減するかが大きな課題として横たわっています。 後半では、設計段階での生産性向上のために、大林組が2011年より開発を継続している、建築BIMモデルの属性情報を活用した設備設計総合支援システム『BIMZONE-Σ』の開発の経緯と今後の展望について説明します。 設計初期段階で建築BIMモデルの属性情報と設備設計の様々な与条件データベース、設備負荷計算システム、エネルギー消費性能計算プログラムなどを連携させ、早期にシミュレーションを行い、結果をフィードバックすることで、より効率良く、高度な環境建築設計が実現できること目指しています。
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